今回は林内作業車研修日。材を1トン以上も載せられる「やまびこくん」は小さいけれど力持ち。ユンボと共に自伐型林業者の愛すべき相棒です。今回の研修にお借りした林内作業車は、山江村森林組合の30年もの。動くかどうか内心心配されていましたが、ワシはまだまだ現役じゃ!いや〜、昔の機械ってほんとに頑丈ですね。
というわけで、まずは運転前に江良講師による林内作業車の各部の説明です。安全に運転できるよう、皆真剣に聞いています。
もやい結びをマスターしよう
林内作業車で出発する前に「もやい結び」の練習。しっかり結んでかつほどけやすい結び方です。やってるうちに、頭がこんがらがる〜。
空荷走行で腕ならし
空荷の状態での林内作業車走行です。路肩に寄りすぎないよう、慎重に運転して慣れていきます。
「ま〜たん」がいれば、1人でできるもん
「ま〜たん」は自伐型林業者にとって画期的なアームウィンチです。材に玉掛けした後、バックホウに乗ったまま、作業道まで一気に引き上げてくれます。今まではスリングを2,3本繋げて、何度もバックホウを乗り降りしたりして時間がかかることといったら…。「ま〜たん」のおかげで伐倒後の作業が1人でできて、ぐっと効率的に。急傾斜で複雑な地形の多い日本では、大型高性能機械よりも、このような小回りの利く機械が役立つケースが多いことでしょう。見学しながら、そんな事を実感する受講生達でした。
キンクしたワイヤーを交換
働いてくれる「ま〜たん」のワイヤー先端がキンクして(くたびれて)いたので交換しました。メンテナンスは重要です。
造材。材の計算も
作業道に引き上げた材の計測です。一本のヒノキで何メートル分に切って運ぶのか。キズの部分などを外して、4あるいは3メートルの長さに印を付けます。
枝払いします。簡単そうですが、枝が引っ張られている時、チェーンソーの刃が挟まったり、切った時に跳ね上がるので要注意。
材のお値段。ヒノキはおいくらですか?
現在の木材の価格表です。いくらになるかはまさに時価。したがって一番高い値段がつく長さの材を出した方がオトクですね。林業者は常に価格表で大体いくらになっているのかをチェックしています。
見た目で値段が変わる?! お化粧直しも大切
どこの世界でも案外見た目は大切です。特に末口は厳しくチェックされるので泥がついているところやギザギザの切り目を整えてお化粧直し。これでちょっとは値段も期待できそうです。
Let's go ! 積荷走行
いよいよ積荷状態で道を下って降りていきます。重くなるのでより慎重に走行していきます。
木材置き場「土場(どば)」に到着。
土場に到着したら、材を下ろします。1回の積荷が1トン余り。何回も往復して、ある程度ここに木材が貯まると、大きな木材搬出車でまとめて原木市場へ持っていってもらいます。そうしてようやく市場でお金になるという仕組み。
土場作りを見学
江良講師による二番目の土場を作るところを見学です。バックホウを駆使してあっというまに土場が完成。これで8トンぐらいの木材を置くことができます。バックホウは作業道作りだけではなく、あらゆるシーンで助けてくれる存在なのです。
木材搬出、お疲れ様でした!
これで自伐型林業の一通りの流れを理解することができましたが、面白いのはこれからです。今まで習った事を生かして、次回からは作業道作りと木材搬出を本格的にこなしていきます。お楽しみに!
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